2016年8月24日 (水)

国家一般職官庁訪問実施中!

 8月22日(月)9:00、28年度の国家一般職の最終合格発表があった。今年から官庁訪問の開始が同日10:00以降と、最終合格発表の後となり、昨年までのように、業務説明会の後の官庁訪問でせっかく内々定を取りながら、後から発表される最終合格発表で不合格となってハシゴを外されてしまうという悲劇はなくなる。国家一般職の官庁訪問は、国家総合職の官庁訪問のようなクール制はとっておらず、回り方にルールはないのだが、比較的短期間で選考が進んでいくので、注意が必要。

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Photo_2人事院1階特設の「官庁訪問休憩コーナー」の内部。冷蔵庫にあるペットボトルの冷たいお水がありがたい。

「女性活躍推進法」が成立して、もうじき1周年(平成27年8月28日成立)。国家公務員の世界では、着々と女性の活躍の機会を拡充すべく、合格者数を増やしている。人事院では、女性のためのトークライブや女性のための公務研究セミナー開催など、女性の志望者増加に積極的に取り組んできた。また、28年度試験対応の『受験ジャーナル』では、「MYワークライフバランス」という記事を連載したが、掲載した女性たちは皆、仕事だけでなく、人生も最大限に楽しんでいる。時間の使い方が上手な素敵な方々ばかりだった。28年度の国家公務員一般職試験(大卒程度)では、前年度比236人増の7,583人が最終合格。うち女性は33.6%に当たる2,548人で、人数・割合とも国家2種試験なども含め記録のある昭和43年度以降での最高を更新した。「行政」に限ると、前年度比282人増の5,419人が合格、うち女性は39.2%に当たる。これまで女性の合格者数・割合の最高は、いずれも27年度の2,321人、31.6%だった。“国家公務員離れ”は女性が食い止める!

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28年度試験対応Vol.5掲載の環境省の中尾文子さん。そういえば、リオ五輪のカヌー競技で羽根田卓也選手が銅メダルを獲得したっけ。

2016年8月22日 (月)

リオから東京へ…

 日本選手団の金メダルが16個だったアテネ五輪以来、3大会ぶりに2ケタとなり、メダルは史上最多41個の成功裡に終わったリオ五輪。マスコミで脚光を浴びる華やかな喧騒の陰で、閉会式に近づく8月21日に決勝が行われた「近代五種」岩元勝平選手(自衛隊)を心密かに注目。鹿児島出身でおそらく私とルーツを同じくすると思う。今は同じ市内に住んでおり、ヒンシュクのにわか親戚気取りで応援。

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 そもそも「近代五種」とは、どんな競技なのか? 19世紀、ナポレオン時代のフランスで、敵陣を突っ切って自軍まで戦果を報告することを命令された騎兵将校が、馬で敵陣に乗り込み(①馬術)、途中の敵を銃と剣で討ち倒し(②射撃・③フェンシング)、川を泳いで渡り(④水泳)、丘を越えて走り抜けた(⑤ランニング〈クロスカントリー〉)、という故事をもとに、近代オリンピックの創立者であるクーベルタン男爵が古代ギリシアで行われていた古代五種(レスリング・円盤投・やり投・走幅跳・短距離走)になぞらえ「近代五種」として競技化した複合競技だそうな。現在はマイナーな競技でも活躍する選手が出ればマスコミにも取り上げられる。近代五種は別名「キング・オブ・スポーツ」と呼ばれている競技。結果は29位だったが、岩元選手の今後の活躍に注目したい。

http://pentathlon.jp

 さて、いよいよ東京オリンピック・パラリンピック。27年度の論文試験では以下のような課題が課されている。今後もこうした課題の出題は続くであろう。要チェック!

大阪府 2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されることが決定しており、また、スポーツに関する施策を総合的に推進するためスポーツ庁が本年10月に発足する見通しであることなど、わが国においてはスポーツ振興に関する気運が高まっています。

 これについて、次の(1)から(3)の問いに答えなさい。

(1) スポーツが個人や社会にとってどのような意義を有しているかについて、あなたの考えを述べなさい。

(2) スポーツを通じて明るく活力に満ちた社会の創出を目指していくことが必要とされていますが、わが国において、スポーツを推進するにあたっての課題にはどのようなものがあるか、具体的に述べなさい。

(3) (2)で述べた課題をふまえたうえで、わが国における一層のスポーツ振興のためにどのような取組みが必要か、具体的に述べなさい。

【奈良県】 奈良県のもつ国際的に価値のある文化や歴史は、日本を代表して世界に発信できるものであり、2020年オリンピック・パラリンピックの東京開催は、奈良県の良さをアピールする絶好の機会になると思われます。そこで、2020年までの5年間、奈良県が克服すべき課題を整理した上で、海外からの観光客誘致のために何ができるか、あなたが考える有効な施策とその効果について具体的に論じなさい。

 新たなオリンピック開催には、大気汚染やゴミの急増、道路の渋滞や鉄道の混雑、震災、テロといったいわゆる「20世紀の負の遺産」ともいえる大都市問題の解決が託されている。そのためにはリオ五輪の運営状況を検証し、環境問題への配慮、大会のセキュリティ対策や輸送のインフラ対策等、議論を深めていく必要がある。日本が成熟した先進国として、今後どのように歩んでいくのか、世界に示すイベントにしなければならない。

 

2016年8月18日 (木)

チェンジメーカーよりも…

 ビル=クリントンは、妻ヒラリーの米大統領選挙での応援演説で、「彼女は変革を起こせる“チェンジメーカー”だ」と賛辞した。世の中を変えるチェンジメーカーとなりうる者は、「よそ者、若者、ばか者」だという。外部からの視点を注入する「よそ者」、新規学卒者中心の「若者」、そして何事にものめり込んで自ら汗を流す「ばか者」が組織をより活気あるものにしていく。

 そんな折、熊本県荒尾市は、今年度の職員採用試験(高校卒業程度)の受験区分のうち、市内高校に通う生徒を対象に、一次試験を免除する「地元高校特別枠」を新設した。「特別枠」には校長推薦が必要で、市は「地元高校生の経験と意欲を市政に活用したい」としている。市内には荒尾・岱志高、有明高、荒尾支援学校(高等部)といった3校があり、成績優秀で、地域貢献活動など課外活動に積極的に参加した生徒をそれぞれの校長が推薦する。高卒程度の採用予定は事務職で3人程度。特別枠の受験者は、一次の教養試験の合格者とともに二次(面接、作文、集団討論、適性試験)を受験できる。二次では、いずれの受験者も同じ基準で扱うため、一次の結果(点数)は加味しないという<リセット方式>。

 山下慶一郎市長は「校長推薦を受け、二次試験を行うので、平等性は担保される」としたうえで、対象を市内校に限定したことについて、「地元でなければ、市内地域についてわからないため」としている。“地元志向”は地方へ行けば行くほど強くなる。定型的な業務に従事する「高校卒業程度の受験区分」とはいえ、公開・平等の公務員試験の採用枠を限られた「特別枠」で地元高校に限定してしまうのは全国的には珍しいケース。しかしながら、これまで「スーパー公務員」のような“チェンジメーカー”ばかりが祭り上げられてきたが、市政の根幹を支えているのは地道にコツコツと働く“郷土愛”の強い職員たち。“スタンドプレイ”よりも “チームプレイ”。熊本地震の後、復興に向けての支援に多大な尽力をしている職員たちに頼もしい後輩が加わるよう祈りたい。

夏の読書2

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和辻哲郎著『風土―人間学的考察』(岩波文庫)

2016年8月10日 (水)

夏の読書に『星の王子さま』を

 情報提供でお世話になっている人事院企画課人事交流企画官・谷内絵理さんが『人事院月報 2016.6月号』に寄稿された「「若手職員への推薦図書」を読んで 『星の王子さま』〜行政官のあり方を描いた寓話としての名作〜」を拝読。

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 『星の王子さま』は児童文学としてだけでなく、行政官としての職務・職責に照らした実務的な寓話としても読み解けるとのこと。受験勉強に追われる受験者への夏休みの教養書として、オススメします。

 行政官としての職務・職責と結びつく話の例として、

 “本作の最終章で「ぼく」は満天の星空のどこかに帰ってしまった王子を思う。王子が笑えば、王子の小さな星は鈴が鳴るように見える。一方、王子が星空を見ると、そのどこかに「ぼく」が水を与えてくれた砂漠の水を持つ地球があることを思い出す。その星がどこにあるかは遠くてわからないからこそ、どの星にも可能性がある。「ぼく」から見た星空は5億の鈴に、王子から見た5億の泉に見える。行政官も1つの星。まずは職場において上司・部下・同僚のために心を尽くすことで、周りにもその職場全体は輝いて見えるようになるかもしれない。そして、行政官一人ひとりが国民に対して奉仕の精神を持って真摯に行政サービスを提供することで、それがたとえ国民からは直接見えなくても、組織や公務全体の信頼につながっていく。”

 上述の例は行政官だけでなく、一人の人間として誰もが“星空の鈴”“砂漠の泉”でなければならないことを示唆しています。今日はそんな気持ちを持って、夜の星を見上げてみましょう。“夏を征する者は受験を征す”は公務員試験も同様です。人物試験対策ともなるような人として必要な教養を身につけながら、計画的に学習を進めてください。

 計画のない目標は、ただの願い事にすぎない。

 癒しの「サン=テグジュペリの名言・格言」より

 http://iyashitour.com/archives/29943





2016年8月 2日 (火)

いざ!官庁訪問

 7月29日(金)、28年度の国家総合職(春試験)の最終合格発表がありました。27年度は第二次試験日と地方上級の第一次試験日が重なり、多くの大卒程度試験受験者が国家総合職の第二次試験を辞退する事態もあり、大卒程度試験の合格者数が減少しましたが、その補填を図るべく、28年度は1,372人に増加しました(27年度1,071人、約30%増)。一方、27年度では大卒程度試験の減少分を埋めるべく増加した院卒者試験の合格者数は、28年度は639人に減少しました(27年度655人、約2.4%減)。これに伴って、10人以上の合格者を輩出した大学が27年度は25校でしたが、28年度は33校に増加しました。

 また、安倍内閣は2020年までに指導的地位に占める女性の割合を3割に引き上げるとの目標を掲げていますが、うち女性は院卒者試験・大卒程度試験合わせて512人(27年度395人)で、全体の25.5%(27年度22.9%)を占めました。女性合格者は人数、割合とも過去最高となりました(これまでの最高記録は、人数は2014年度の399人、割合は2012年度の22.9%)。女性の採用増を目論んで試験内容の見直しを行った「政治・国際」区分の合格者は52人(うち女性15人、28.8%)と、2.9倍に大幅増加しました(27年度18人、うち女性2人、11.1%)。

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 官庁訪問の開始は、国家総合職が8月3日(水)8:30以降、国家一般職が8月22日(月)10:00以降となっています。官庁訪問は、むろん真剣勝負の場であり、職場見学ではなく“採用面接”です。そして、知識そのものよりも「府省の課題をどれだけ自分の問題として考えているか」が問われます。「この職場に憧れていた」ではなく、「私はこの職場の役に立つ」という認識が必要です。

 官庁訪問をするメリットとして、

 (1) その官庁の職場の雰囲気を判断できる

 官庁訪問は、まずその職場説明会に参加することから始まります。説明会に参加すると、主な仕事の内容や現在取組中の重点施策などが紹介されます。質問ができますので、マナーだと思って必ず質問をしましょう。そこで、だいたいその職場の雰囲気が“感覚”で判断できると思います。それぞれの府省等でカラーがありますので、“感覚”を研ぎ澄ますためにも積極的に参加することをオススメします。

 (2) 絶好の情報交換の場である

 受験者にとっては、府省等の情報を得て積極的に自己PRする場です。それとともに官庁訪問に来ている人は、もはやライバルではなく同じ仲間という認識を持って情報交換するとよいでしょう。そうすると、あの省庁はけっこう激務で厳しいとか、あの省庁は採用に積極的でねらい目だといった、知りえなかった有益な情報を入手できることもあります。同じ立場の人たちですから、敵対視せずフランクに話しかけたほうが得るものが多いと思います。

 官庁訪問→採用面接は“お見合い”。情熱を持ってお見合い(官庁訪問)に臨んでも、お相手(面接官)にはどうしても“好き嫌い”があります。お相手(府省)それぞれにキャラの違い、お好みが当然あるわけです。そこでは自分がいくら好意を持って接してもお相手から好感を持たれているかいないか、“空気を読む”という感性が必要になってきます。最後はお相手との相性です。KYでは決して内々定は取れません。片思いか、相思相愛か、この見極めができ、臨機応変に志望先の軌道修正ができるかが勝負の分かれ目となります。積極的に動いて、内々定をゲットしてください。ご健闘を祈ります!

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山本七平『「空気」の研究』(文春文庫)

2016年7月25日 (月)

高等学校新設科目「公共」に向けて

 7月23日(土)、公開シンポジウム「高等学校新設科目『公共』にむけて――政治学の立場から」を拝聴(於:日本学術会議講堂)。「公共」は、2022年度を目処に高等学校に新設される公民科の必修科目。この科目では、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたことを受け、選挙など政治参加について学習する。 “考える科目”として重要なポジションを占める科目となる。

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 改正公職選挙法により新たに有権者に加わった18・19歳の若者たちは国政選挙のほか、31日(日)の都知事選といった地方自治体の首長と議会の選挙にも参加し、地域の身近な問題に選挙過程を通じて大きな影響を与えることも可能となった。今回の公開シンポジウムは、高校3年生の一部も選挙に参加しうる改正公職選挙法を受け、政治学の立場から、政治学習の高大連携の視点も踏まえつつ、 「主権者」教育を含む市民教育の意義を広く政治参加という文脈で、公民・市民、国際比較、地域の各観点から問題を提起し、高等学校の新科目となる「公共」を考えていくに当たっての知識交換の場とする趣旨で開催され、西川伸一先生(明治大学政治経済学部教授)、佐々木信夫先生(中央大学大学院教授)、羽場久美子先生(青山学院大学大学院教授)ら、熱のこもった5名の報告があった。

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 西川先生からは、明治大学政治過程分科会公開シンポジウム「前編・彼らはいかに選択するか」での18歳と19歳の投票行動に関する分析について発表された。総務省は7月11日(月)、参院選で新たに有権者となった18歳と19歳の投票率に関し、45.45%と発表した。全体の投票率54.70%を9.25ポイント下回ったが、18歳は51.17%、19歳は39.66%で、18歳の投票率はまずまず。政府は全高校生に副教材を配布するなど主権者教育や啓発に力を入れ、各政党も18歳選挙権を意識した公約を掲げたり、若者向けのイベントを開いたりしてきたが、まだまだ浸透は不十分で高投票率には結びつかなかった。ただ、過去の参院選では若年層の低投票率傾向が顕著だった。前回2013年の参院選の20代の投票率(抽出調査)33.37%と比較すると、今回の18歳の投票率は約18ポイントも高い。初動効果もあるとはいえ、18歳の有権者の中には高校生もおり、一定程度の教育効果や、政治参加への関心の高まりがあったと見られる。若いうちから投票する人は年を取っても投票し続けるというデータがあるそうだ。棄権癖だけはつけないように、もう少し肩の力を抜いて、とにかく投票所に足を運ぶことが大切ということだ。

 

2016年7月19日 (火)

海上保安官のWLB

 7月18日(月)は1996年に祝日法により施行された20回目の「海の日」。7月15日(金)には、28年度の海上保安学校学生採用試験(特別)の合格者発表があった。合格者数は962人で、昨年度(808人)に比べ154人(19.1%)増。ただし、女性の合格者数は178人で、全体の18.5%、昨年度に比べ減少となった(合格者数182人、全体の22.5%)。

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 海上保安庁では、女性の登用を推進するため、4月から「女性活躍・ワークライフバランス推進本部」の事務局長に蓮見由絵・人事課人事企画調整官を配属した。同時に広報室に配属された灘波陽子課長補佐とともに、子育て中の海上保安官が働きやすい環境になるよう奮闘している(『毎日新聞』2016年4月11日より)。2人とも海上保安大学校を卒業した幹部候補。女性であっても、“全国転勤”というノルマは避けて通れず、結婚後に退職するケースが相次ぐ。映画『海猿』で一時注目されたが、慢性的に人員不足といわれる海上保安庁にとって、せっかく育てた人材が退職することは男女問わず大きな損失。このため、結婚、出産、育児等の理由で退職した海上保安官の再採用や、定年延長など施策と並行して、出産や育児をしながらでも退職せずにキャリアアップを図れるワークライフバランスの方策を模索している。

 蓮見さんは、現在、2女を同庁海洋情報部に勤務するご主人とともに育てている。育児休暇は制度上は5年以上取得可能だが、職場を長く離れると復帰が困難になると考え、ご主人が1年の育児休暇を取得することにより約3年8か月で対応した。4人の妹をはじめとするご家族のサポートや職場の支援にも助けられたことも勤務を継続できた大きな要因という。

 一方、灘波さんはヘリコプターの機長という特殊技能を持っており、早期の復職を望む声が強かったことや本人の希望もあり、育児休暇は4か月と短期間だった。海上保安庁には約800人の女性海上保安官が在籍しているが、家庭や職場ごとに個別の事情があり、きめ細かな対応が勤務を継続するうえでは不可欠だという。

 「女性職員の数だけ対応策が作れたら理想だが、できることには限界があるし、子どもの成長度合いによってニーズも変わる。まずは、今の制度がきちんと機能するように『魂』を入れるのが私の仕事」と蓮見さん。人事面も含めた職場の援助もあって、女性海上保安官の労働環境の改善は進んでいるが、職場の外には「育児は女性」という既成概念の壁があるという。「既成概念がかなりの難敵。夫や親戚たちも含めた家族に、育児は男女問わずにかかわるという意識がないと、仕事と育児の両立は難しい」とも語る。

 女性海上保安官は、歴史が浅いことや過半数が20代ということもあって、現在のポストは署長止まり。本部長など枢要なポストに女性が継続的に登用されるようになるかは、ワークライフバランス対策を担うお2人の女性保安官の活躍にかかっている。

2016年7月 7日 (木)

アダムズ方式とは???

 最高裁が違憲状態と判断した「1票の格差」是正と定員削減を図る「衆議院選挙制度改革関連法」(2016.5.20可決・成立)では、

 ⑴ 衆議院定数(475=小選挙区295人+比例代表180人)を10削減

 ⑵ 「アダムズ方式」導入

が大きな柱。衆議院定数は、465(小選挙区289人+比例代表176人)に削減される(参議院は242人(選挙区146人・比例代表96人)。

 また、新たな都道府県の定数配分ルール「アダムズ方式」は、2020年の大規模国勢調査に基づき導入する。この確定値は2021年秋に発表される見込みであるので、実際に「アダムズ方式」による議席配分で衆院選が行われるのは2022年以降となる見通し

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 http://box555.blog.fc2.com/blog-entry-6.html

 「アダムズ方式」の導入が決まったので、受験者としては勉強しないわけにはいかない。この方式は「孤立主義の父」第6代アメリカ大統領J.Q.アダムズが提唱したとされる。

★都道府県ごとの人口比に基づいて定数配分を決める方式。都道府県のそれぞれの人口をある数で割り、出た商の小数点以下を切り上げて定数を決める。小数点以下を切り上げるため、各都道府県には最低でも1が割り振られる。現状に当てはめると、各都道府県の定数は2以上になるという。

 この方式では、定数が1議席となる都道府県がなくなり、各都道府県の人口比を反映しやすいといった利点がある。またこれを実施した場合、1票の格差は「1.568倍」となり、最高裁の判例による基準をクリアでき、格差は解消される。

 「道州制とかで都道府県の数を整理すれば、もっと人口に応じた議員数を実現でき、議員の数も減らせると思う」というご意見もある。国会議員の数は多いのか、少ないのか、根本的なそもそも論に立ち返ってしまう。制度設計って本当に難しい。

 いよいよ10日は、選挙権が18歳以上に改正となり、新たに約240万人の有権者に加わる参院選。ペルーでは選挙は“義務”で違反者には約3,000円の罰金が科せられるという。わが国はいわずもがな選挙は義務ではなく“権利”。都知事選ばかりが目につき、イマイチ盛り上がりに欠ける参院選だが、どんな投票率となるか楽しみ…

2016年6月30日 (木)

28年度も「ゆう活」!

 昨年に続き、わが国の長時間労働を打破し、働き方を含めた生活スタイルを変革する国民運動として、28年度も7月1日より、“ゆう活(ゆうやけ時間活動推進)”が「ワークライフバランス推進強化月間(7〜8月)」に合わせて実施される。

Photo 今年度の趣旨は、以下のとおり。

①職員が、朝型勤務やフレックスタイム制等の活用により退庁時間を早め、1日の時間を有効に使うことで、ワークライフバランスを実現する

②業務の無駄を徹底的に排除し、業務を効率化を図る

③職員の士気の向上も通じて、国民への行政サービスの維持・向上を徹底する

 超過勤務を縮減し、職員・職場の意識変化を進めることが目的だが、職場によっては深夜まで業務が続くところもある。そのため、一律的に実施することはせず、義務づけもしない。残業せざるをえないセクションにとっては、この期間はさらに早い起床・出勤となり、「ゆう活」もままならない。1年目は健康、家族、仕事すべての面でキツくなったという意見も。2年目となり、経験を踏まえてどの程度普及するのか、欧米で定着している「サマータイム」(夏時間)のように奏功するのか…

 また、レジャーや外食分野などで新たな商機が生まれることを期待するとしている。国家公務員の夏のボーナスが30日に支給された。管理職を除く行政職(平均年齢36.4歳)の平均支給額は約63万100円。人事院勧告に基づく給与法の改正で、支給月数が1.995か月へと0.05か月引き上げられた。昨年夏より約1万200円(約1.6%)増(^o^)。これをレジャーや外食分野などにも回していただけたら…

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 早起きは三文の得(徳)というのは、「朝早く起きれば、健康にもよいし、それだけ仕事や勉強がはかどったりするので得をする」というたとえに用いられる。しかし、もともとは「早起きをしても三文(一文銭3枚のことで「ごくわずかな」という意味)の得にしかならない」の意であったといわれる(旺文社『成語林』)。公務員試験は市役所B・C日程とまだまだチャンスは続く。午前中に実施される試験ばかりであり、夏の暑さ対策で受験勉強を朝型にシフトして脳と体をなじませるのは賢明。この否定的な意味の用法に水を差されないようにしたいものだ。

 このことわざと同じ意味の英文を選ぶ試験問題もある。公務員試験でも過去に出題されたので、掲示しておく。

The early bird catches the worm.(早起きの鳥は虫をつかまえる)

The cow that's first up, gets the first of the dew.(最初に起きる牛は最初の朝露を吸う)

 

2016年6月22日 (水)

‘選挙’について考える

 第24回参議院選挙が6月22日(水)に公示された(7月10日投開票)。安倍政権が掲げる経済政策「アベノミクス」や安全保障関連法などの政策の是非が争点。憲法改正の国会発議に必要な3分の2の議席を巡る攻防も焦点となる。また、選挙権年齢が18歳以上になって初の国政選となり、若者の投票行動も注目される。

 多くの候補者は選挙のときだけ多少行動範囲を広げ、選挙民の間を握手して回り、大多数の国民は候補者のことなどよくわからないまま消去法的に投票している、というのが選挙の実態か。国民の半分近くが投票もしていない不完全な選挙によって選ばれた候補者が‘国民の代表’として、その後、政治活動を行っていくわけだから、考えてみればおかしな話ではある。‘国民の代表’にふさわしい候補者を選ぶには、政治に影響力のある特定団体とは利害関係のない立場にある大多数の国民が、‘真に国民全体の利益を考えている候補者’に投票を集めることが必要。多くの国民の投票参加によって、特定団体の力を無力化することができる。なぜならば、当選者が普通の神経を持ち合わせていれば、特定団体のことだけを考えているわけにはいかなくなるので行動も変わってくるはず。特定団体にしてもバックアップした当選者が意のままに動かなくなれば、次第に離れていくだろう。

 ともあれ、国民が主権者となる‘国民のための政治’がここから始まる。政治と行政と国民の間に緊張感のある選挙とするためには、多くの国民が投票行動を起こすことが大切。自分が投票しなくともたかが1票と思わずに、みんなで1票ずつ投じれば何千、何万票にもなると考えたい。1票の権利放棄は、実にモッタイナイ!

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